最近、新築の前に土地を見て戴きたい、建物は大丈夫でしょうかなどの霊視のご相談が多くなってきました。
時期的なもの? なのでしょうか。
それとも、皆さまの見えない力に対する恐れや畏敬の念が少しずつ強まっていらしたからなのでしょうか…。
不思議なもので、ワンちゃんや猫ちゃんのセッションでご縁を戴き、その後は飼い主様の霊的なご相談をされる方が増えていらっしゃいます。
ワンちゃん達が本当に大事な事、優先してほしい事を教えてくれたのかなと思ったりもしています。
見えないものに対する畏敬の念…
古代の人達は自然と共に生きて来ました。
大自然である海や山、大地は大きく素晴らしい恵みを生きとし生けるものたちに与えてくれます。
けれども、その半面、自然は一瞬にして全てを奪ってしまう程の破壊の力を持っているのです。
古代の人々はこの自然の存在を神として敬い、戴く恵みに感謝すると共にそのもう一方にある破壊の力を恐れ、これを鎮める為に祀り事をしてきました。
善神、正神であられてもこのように荒々しい性質の御魂をお持ちでいらっしゃるのです。
ですから、「神様を祀る」、と言う事は神様に自身の願いを成就させる為に祈願すると言う事だけではなく神様の怒りを鎮める事が一番の重要事だったのです。
そして、神様と一言に言っても「善神」だけではないのです。
神様には「邪神」「悪神」など悪い神々もいるのですからこのような場合には怒りや禍を治めなくてはなりません。
これは神事では幽祭という事で霊的な意味合いの深い神事となります。
家や建物を建てる時に地鎮祭をされたり、或いは家や建物を解体する時、樹木を伐採する時に解体神事や樹木伐採神事、井戸埋清め祓い神事など、皆さまは今まで無事にそこに住まわせて戴けた感謝の気持ちと今後、なお一層の一族の繁栄と無事を祈り神事をされた事はおありでしょうか。
単なるイベント、形だけの儀式としてなおざりにされた事はなかったでしょうか。
私も様々な体験をしておりますが、井戸埋め清祓い神事をしている最中に敷地内で依頼された井戸とは違う場所から霊気が現れて、慌てて霊力で押さえ鎮めた事もありました。
普通の方は人間界の域から見ていると自分の住む場所、住む住まいとしてしか考えられないし、もちろん霊体など見える筈はありませんよね。
ですから、見えないものに対しての防御と言いますか備えなど後回しにされるのが当然です。
しかし、この世とあの世は一繋がり、表裏一体の地続きの世界なのです。
ただ、見えないだけなのです。
そして見えない力は見える力よりも数倍も強く恐ろしいと言う事を覚えていて戴きたいのです。

もしかしたら、皆さまが今、住んでいらっしゃる場所の下はお墓だったかもしれません。処刑場だったかもしれませんし、戦国時代には多くの武士が無念の死を遂げ亡くなった所、農民達が自分達の土地を命がけで守ったにも関わらず飢饉で一家が飢えて亡くなった場所、行き倒れた場所かもしれません。
また、樹木などの生き物にももちろん魂が宿ります。
そう考えた時に今、この瞬間だけの事を思い、自分が購入した自分の土地、自分だけの場所と思い行動することは安易に出来ないと思うのです。
信じる信じないはその方次第ですが・・・。
見えない存在を敬い、感謝すること。そして、味方について戴くこと。
禍など危害を加える様な場合は説得し得るものならば説得し鎮めること。
そうでない場合は入り込まないようにすることです。
見えないからこそ、これらの事が重要なのだとつくづく思います。
さて、皆さまはどう思われますでしょうか。